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明日の1ドルが今日の1ドルより価値が低いならば、明後日の1ドルはさらに価値が低くなると考えられるかもしれない。すなわち、割引ファクターDF2は割引ファクターDF1より小さい値とならなければならないと。しかし、各期の金利r1が異なる状況でも必ずそうなるだろうか。
r1を20%、r2を7%にすると、
DF1=1/1.20=0.83
DF=1/(1.07)2=0.87
となる。翌々日の1ドルは翌日の1ドルより価値が低いとは限らないように見える。
しかし、この例には何らかの誤りがある。前記のような金利で資金の貸し借りができるなら、誰でも一夜にして大金持ちになれるだろう。このよな「マネーマシン」がどのくらい有効かを検討してみよう。ヘルミオネ・クラフトさんが最初にこの機会に見つけたとしよう。クラフト女史は1年目に20%で1,000ドルを貸し付ける。これだけでも十分魅力的な利益が得られるが、彼女は直ちに間違いなく利益を得られる投資の方法があることに気付く。彼女は、次のように考える。翌年には、さらにあと1年投資できる1,200ドルが得られるだろう。そのときの金利がどれくらいになるかは分からないが、常に資金を自分の当座預金口座にいれ、2年目の期末には1,200ドルを確実に得ることができることは知っている。したがって、彼女が次にやることは、銀行に行き、この1,200ドルの現在価値に当たる資金を借りることである。この現在価値は、7%の金利で
現在価値(PV)=1200/(1.07)2=1,048ドル
となる。したがって、クラフト女史は、1,048ドル借りて1,000ドル投資し、48ドルの利益を得られる。これがあまりぴんとこなければ、たくさん借りれば借りるほど、多額の投資ができてより多くの利益を得られるということに注意してほしい。例えば、2,177万8,584ドル借りて2,077万8,584ドル投資すれば、彼女はミリオネアにもなれるだろう。
この話は確かに面白い話ではなるが、もちろん、このような投資機会は現実の資本市場では長続きしない。1年間は20%で資金を受け入れ、2年間については7%で貸してくれる銀行があれば、それは百万ドル長者になりたい小口の投資家や億万長者になりたい百万ドル長者が押しかけて瞬時につぶれてしまうであろう。しかし、この話には二つの教訓がある。一つは、明日の1ドルは明後日の1ドルより価値が低くはなり得ないということ、つまり、1年後の期末に受け取る1ドルの価値(DF1)は2年後の期末に受け取る1ドルの価値(DF)より大きくなければならないということである。1年間よりも2年間貸した方が追加的な利得がなければならない。すなわち、(1+r2)2は、1+r1よりも大きくなければならない。
二つ目の教訓はもっと一般的なもので、「マネーマシンは存在しない」という教訓に要約される。よく機能している資本市場では、いかなる潜在的なマネーマシンもこれを利用しようとする投資家達によってほとんど瞬時に消滅してしまう。したがって、確実にその恩恵にありつくチャンスがあるといっている我流の専門家には用心することが必要である。マネーマシンは、専門用語では裁定(arbirrage)という。十分に機能している資本市場には、裁定機会は存在しない。
このブログの後半では、証券価格に関するいくつかの有用な特性を証明するために裁定機関が存在しないことを援用する。つまり「証券XとYの価格の間には、次のような関係がなければならない---そうでなければ、潜在的な裁定利益が存在することになり、資本市場は均衡にはならないだろう」といった言い方をする。
裁定利益を排除することは、将来の各期間の金利が同じであるということを求めているわけではない。金利とキャッシュフローの満期との関係は、金利の基幹構造(term structure of interest rate)と呼ばれる。基幹構造については次のブログで検討するが、今のところ基幹構造は「フラット」、つまり金利はキャッシュフローの期日にかかわらず一定、としてこの問題をうまく回避しておこう。ということは、現在価値の公式についてもr1,r2・・・rtという金利の系列を一つの金利rに置き換え、以下のように書けることになる。
現在価値(PV)=c1/1+r+C2/(1+r)2
r1を20%、r2を7%にすると、
DF1=1/1.20=0.83
DF=1/(1.07)2=0.87
となる。翌々日の1ドルは翌日の1ドルより価値が低いとは限らないように見える。
しかし、この例には何らかの誤りがある。前記のような金利で資金の貸し借りができるなら、誰でも一夜にして大金持ちになれるだろう。このよな「マネーマシン」がどのくらい有効かを検討してみよう。ヘルミオネ・クラフトさんが最初にこの機会に見つけたとしよう。クラフト女史は1年目に20%で1,000ドルを貸し付ける。これだけでも十分魅力的な利益が得られるが、彼女は直ちに間違いなく利益を得られる投資の方法があることに気付く。彼女は、次のように考える。翌年には、さらにあと1年投資できる1,200ドルが得られるだろう。そのときの金利がどれくらいになるかは分からないが、常に資金を自分の当座預金口座にいれ、2年目の期末には1,200ドルを確実に得ることができることは知っている。したがって、彼女が次にやることは、銀行に行き、この1,200ドルの現在価値に当たる資金を借りることである。この現在価値は、7%の金利で
現在価値(PV)=1200/(1.07)2=1,048ドル
となる。したがって、クラフト女史は、1,048ドル借りて1,000ドル投資し、48ドルの利益を得られる。これがあまりぴんとこなければ、たくさん借りれば借りるほど、多額の投資ができてより多くの利益を得られるということに注意してほしい。例えば、2,177万8,584ドル借りて2,077万8,584ドル投資すれば、彼女はミリオネアにもなれるだろう。
この話は確かに面白い話ではなるが、もちろん、このような投資機会は現実の資本市場では長続きしない。1年間は20%で資金を受け入れ、2年間については7%で貸してくれる銀行があれば、それは百万ドル長者になりたい小口の投資家や億万長者になりたい百万ドル長者が押しかけて瞬時につぶれてしまうであろう。しかし、この話には二つの教訓がある。一つは、明日の1ドルは明後日の1ドルより価値が低くはなり得ないということ、つまり、1年後の期末に受け取る1ドルの価値(DF1)は2年後の期末に受け取る1ドルの価値(DF)より大きくなければならないということである。1年間よりも2年間貸した方が追加的な利得がなければならない。すなわち、(1+r2)2は、1+r1よりも大きくなければならない。
二つ目の教訓はもっと一般的なもので、「マネーマシンは存在しない」という教訓に要約される。よく機能している資本市場では、いかなる潜在的なマネーマシンもこれを利用しようとする投資家達によってほとんど瞬時に消滅してしまう。したがって、確実にその恩恵にありつくチャンスがあるといっている我流の専門家には用心することが必要である。マネーマシンは、専門用語では裁定(arbirrage)という。十分に機能している資本市場には、裁定機会は存在しない。
このブログの後半では、証券価格に関するいくつかの有用な特性を証明するために裁定機関が存在しないことを援用する。つまり「証券XとYの価格の間には、次のような関係がなければならない---そうでなければ、潜在的な裁定利益が存在することになり、資本市場は均衡にはならないだろう」といった言い方をする。
裁定利益を排除することは、将来の各期間の金利が同じであるということを求めているわけではない。金利とキャッシュフローの満期との関係は、金利の基幹構造(term structure of interest rate)と呼ばれる。基幹構造については次のブログで検討するが、今のところ基幹構造は「フラット」、つまり金利はキャッシュフローの期日にかかわらず一定、としてこの問題をうまく回避しておこう。ということは、現在価値の公式についてもr1,r2・・・rtという金利の系列を一つの金利rに置き換え、以下のように書けることになる。
現在価値(PV)=c1/1+r+C2/(1+r)2
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